三重県桑名市 釜入 Part9

つづき
そんでもって現場での築炉工事は、アーチ型ですので、アーチレンガ(耐火レンガ)を1周巻くわけですが、下手な
モンがやればすぐに落ちます。当然丸胴ですので、1周全体でレンガを持たすわけですな。と言う事は、どこかで
レンガをカチコムわけです。アーチ型は、断面が扇型ですので、炉に密着する面は扇型の広いほうですから、
狭いほうに広いほうは入りません。ですから、横からカチコムんです。(意味わからん方は、また今度説明します。)
最後の1枚をカチコミますが、この最後のレンガは何段積んでも、同じ幅でないといけません。1段目、8cmとか
2段目6.5mとかはいけません。毎回8cmなら8cmでないとプロとは言えません。同じ周回率で積むわけですな。
3枚目の写真を見て下さい。4段積んでますが、同じ周回率でしょ。1枚だけ狭いレンガや、広いレンガはどこにも
ないでしょ?これが、長持ちの秘訣であり、見た目も鮮やかな築炉工事です。しかも1人で積むんですよ。炉の中に
出たり入ったりの繰り返しですわ。3段目ぐらいからは炉内に上半身入りながら積むため、上の方のレンガが落ちる
と顔の上に落ちるんです。これがまた痛いのなんのって。泣きますよ。落ちるのがイヤで、よその職人さんは竹などを
使って支えながら積んではりますが、ウチはそんなんしたら、破門です。「顔に落ちるのがイヤやったら、落ちんように
積まんかい。そうして積むことによってレンガと炉も密着して長持ちするんや。」が鉄則です。支えていたら密着しな
いですよね。当たり前の話です。
大き目のハンマーで”コンコン、カーン”(横横、縦)とリズムよく、レンガの芯を叩きましょう。芯がズレれば、レンガが
欠けます。この作業は地味でシンドイすが、ボイラーにとっては必要不可欠であり、耐用年数にも大きく影響します。
築炉ってのは、センスですな。
Date: 2008/05/16(金) No.174
三重県桑名市 釜入 Part10

つづき
配管も接続し、煙道も溶接接続しました。あとは電気工事の本設工事と、保温工事ですが、保温工事は配管の
漏水確認をしてからになりますので、後日の工事になります。
以前は重油を燃料としていましたが、この工事からは都市ガスを燃料として焚きます。新しいガスバーナーを
取り付け、ガス工事をしてもらい、さぁ試運転ですね。
ボイラーは何ら問題なく調子は上々です。「いやぁ~良かった、良かった。」「上手くいきましたね。」なんて言葉を
いただき感無量でした。
が、またもや問題が発生しました。「ろ過機がおかしい。」この一言から始まりました。ワタクシ最初から気になって
ていたんですが、ろ過機の吸い込み配管が天井からきておりまして、どう見ても鳥居配管で施工してあります。
「誰がしたんや?」と首をかしげたくなる工事内容です。そんでもって鳥居配管で施工し末端の浴槽口に逆止弁が
1つ入っているだけです。距離にして15m~20mの配管でですよ?呼び水口もエア抜きも何にもありません。
ウチの工事範囲ではありませんが、困っておられる皆様を尻目に黙って帰る訳にはいきません。吸い込み配管の
途中一番高い場所をほどき、そこから呼び水をし、ろ過機を正常運転に戻しましたよ。ビショビショになりながら。
皆さん安堵の表情を浮かべ「助かりました。」「ありがとうございます。」なんて言われるもんですから思わず
「よっしゃ」と声に出てしまいました。だってね、ここの工場のお風呂ね、1日3~400人入浴されるそうなんですよ。
そんな皆さんががっかりする顔を想像すれば当たり前の話ですな。
我々、浴場総合設備業の看板がある以上、絶対に譲れない行動であり、対応です。問題点をキチンと指摘し、
今後の対応に備えて頂くのも我々の仕事であります。
以上が三重県桑名市の現場でした。
おわり
写真1:煙道接続。
写真2:2台の釜の後方より。
写真3:電気工事、保温工事以外は完成。
Date: 2008/05/18(日) No.175
エネルギー環境フェアー
ご無沙汰しております。
今日ですね、仕事の合間を縫ってインデックス大阪まで足を運びました。本日、5/21より5/24までインデックス
大阪6号館Aにて、主催:大阪ガス株式会社 エネルギー環境フェア2008が開催しておりまして招待状を、
アチコチから頂きましたので行かせていただきました。
京都を出たのが午後2時過ぎでしたので、大急ぎで向かいました。途中、名神高速で集中工事があり、帰りのことを
考えるとゾォ~としましたが今日以外、行く日がありませんので行きましたよ。
インデックスに着くと、(株)前田鉄工所さん(ボイラーメーカー)の担当さんに電話し、迎えに来ていただきました。
いやぁ~盛況でしたよ。あの時間で、あの人数は。もう終了時間前で全てのブースでご挨拶は出来ませんでしたが、
「もし、あそことかあそこの会社の人に会うたら、今日来てた。って言うといて。」と完全に人任せなワタクシでしてすみません。
だって、何処に誰が居るかわからないんですもん。時間があれば、お会いしてゆっくり話しもできますが、
みんなバタバタでしたから・・・。
本日は京都府浴場組合さんも午前中に来ていらしたそうです。皆さんとお会いできなかったのが残念です。
銭湯の業界も大分変わってきましたね~。昔は「そんなん要らん。」で終わりでしたからねぇ~。(すんません。
ウチもその時代は大変でしたよ。)
また、本日お会いできませんでした皆様方、協力業者様、また近いうちにお会いできることを祈りつつ、おひらきいたします。
Date: 2008/05/21(水) No.176
濾水機修理
いや~暑いですね。暑い日は工事も大変ですが、皆さんがんばりましょう。ついこの間まで、「寒い寒い。はよ夏にならへん
かな~」言うてたんですから。
濾水機の修理を見てみましょうかね。
ここの銭湯さんは右京区にあるんですが、このあたり(ここの銭湯さんの近辺。右京区全てではございません。)の水は
カルシウム分が多く含まれているため、必ずと言って良いほど濾水機が必要になります。ここの銭湯さんは、地下水の
成分表を見ると、あと1項目物質の成分の基準値を満たせば冷泉になり、ある意味、「冷泉(温泉は25℃を超えると温泉です。
冷泉は25℃未満。国内基準。)と変わらんがな。」と大変ありがたい地下水なんですね~。しかし銭湯さんにとっては
迷惑な話です。濾水機なんか無いほうが良いに越した事はありません。経済的負荷を強いられるだけです。
濾水機とは原水(地下水)を汲み上げてきた所に濾水機を設置し、字の如し濾水(濾過と同じです。)します。そして処理水
(濾過された水)を受水槽などにためる訳ですな。濾過機は循環しながら濾過しますが、濾水機は水中ポンプより汲み
上げた分だけ濾過するんです。濾水機は様々の方式がありますが、経済的、ランニングコスト、商品寿命などを考慮し、
また、原水の成分の性質なども重要な選定ポイントですな。
ここの銭湯さんは、イオン交換樹脂方式でして、簡単に言えばカルシウム分(不純物イオン)を除去するだけのことです。
この樹脂はある程度使用すると、再生できます。鉄分のみですが、塩酸に漬けとくんですね。(塩酸は劇物指定されて
いますので、取り扱いはくれぐれも注意して下さい。)濃度にもよりますが、半日~3日間ぐらい漬けておくと、あら不思議、
鉄分が分解されているではありませんか。しかし100%って訳にはいきません。せいぜい60%ぐらいでしょう。
つづく
Date: 2008/05/23(金) No.177
濾水機修理 Part2

つづき
写真1:を見てみましょう。底部がかなり腐食しておりますね。1箇所とかのレベルではなくヒビがつながり、かなりの
広範囲です。そこで我々は底部をスッポリ取替えることにしました。本来ならですね、こういう圧のかかるモノは上部と
底部は鏡板というモノを使うんです。圧力を均等に逃がす役目を持つ鏡板は、とても高価なモノなんですね~。そこで
「おやっさん、下の鏡板どうします?ちなみにこんだけ位かかりますよ。」「う~~ん。本体もアチコチ、漏ってきた
しなぁ~。」「ほな普通に鉄板貼りましょか?」「うん。そうして。それで漏ったら、そん時は(濾水機本体)入替えやな。」
底部はですね、樹脂が流れ出ないようにネットが巻きつけてあるんですね。写真2:を見たら、底部の真ん中に
突起状があるでしょ?あそこにネットが巻いてあるんですな。底部はアセチレンガスにて輪切りにして解体します。
この時、上手に切断しなければ、後で大変ですので慎重に切断しましょう。切断中、「あっこはヤバイな。」というとこは
輪切り後、先に電気溶接にて肉を盛っておきます。※ヤバイ=鉄板の肉厚が薄いなぁ。と言う意味です。ニュアンスで
解って下さい。
肉を盛り、段取りが整えば、写真3のように内部に2液性の防食剤を塗装します。十分乾けば、底部を溶接です。
写真4のように、電気溶接にて、きっちり肉を盛りつけましょう。我ながら中々のモンですな。←皆様方の冷やや
かな視線を感じますが、たまには自信を付けさせていただきます。
あとは元にもどして完了ですな。当然ながらどこも漏りませんし、不具合はござんせん。今回は作業する場所があ
りましたので銭湯さんに感謝感謝です。濾水機を横にできるスペースがあってよかったです。
Date: 2008/05/26(月) No.178

もうちょいです
なんとかP.Cのバックアップ作業も終わりそうです。
先月は急なことだらけでした。まずはダイヤモンドコア、インパクト、振動ドリル、バキューム掃除機、P.Cと。
総額ウン十万の出費です・・・。なんたる仕打ちでしょう。
道具は、まぁ、しょうがないとしても時期が重なるとツライもんです。要るモンは要るんですが、負のスパイラ
ルに取り巻かれている心境ですね。
H.Pにしても、まだ新しいP.Cに移せていませんので、壊れたP.Cが奇跡的に稼働した時のみ更新しています。
今もすでにP.C本体が燃えるように熱いです。本格的な更新はもう少しまってください。
Date: 2008/06/04(水) No.180
三重県桑名市 釜入 Part7

つづき
定位置に据付けると、ここからは完全分業制で行きます。湯タンクと釜と接続する為、電気溶接で、釜の中と、
外の繋ぎ目を溶接します。それと煙道の接続2人。
配管工事3人。
築炉工事1人。
適材適所と言う言葉がありますが、まさにその言葉通りの人選でして、この布陣はベスト・オブ・プロフェッショナルですな。
時間があれば、たまに人選を変更し、経験時間を増やすのもいいですが、今回はそう言っているヒマはござんせん。
あれよあれよと進んでいく作業に皆の目つきもいつのまにか、本気モードの目つきです。ここは、効率良く進んでいる
作業中ですので、いっぷくも少し待ちます。ここで下手にペースを止めるとかえって効率が落ちます。集中している時は
苦にならんもんです。
皆の仕事ぶり(自分も含めて)が落ち着くときが不思議とありまして、その時が息抜きのタイミングです。少し遅くなり
ましたが、勝負が見えてきました。「どんなもんや?」「手こずったけどもうちょいですわ。」「変わろか?」「もうちょい
イキますわ。」これがイケてる会話ですな。各々に仕事の責任を与え、確実にこなしていく。そんでもって自分自身で
良いか悪いを判断させ判定はワタクシが下します。そん時の自分自身の妥協がワタクシの納得できる状態なら良い
訳ですな。当然ながらワタクシもお客さんの立場、仕事を請けた責任の元に判断を下す訳ですので、必要以上に厳しい
判断を下します。それが仕事を受け継ぐことと思いますね。
またもや話がそれました
次回へつづく
写真1:2台とも搬入据付完了。
写真2:湯タンク部と釜の溶接作業。外部からと内部から行います。もう1人は内部で作業中です。当然、換気して
おりますよ。
写真3:溶接後、内部はローバルと言う防食、防錆溶剤を塗ります。外部は錆び止め塗装し、保温を施します。
写真4:配管は指定の商品を使用し、接続していきます。
Date: 2008/05/12(月) No.172
Copyright © FUKAKUSA Corporation. All Right Reserved
三重県桑名市 釜入 Part8
つづき
築炉について書きましょう。築炉とは字のごとし、炉を築くです。ボイラーの燃焼部分には必ず耐火炉でありまして、
バーナーの炎を直接鉄板もしくは鋳物にあてると、反ったり、腐食が早期化しますので、耐火レンガやキャスターと
呼ばれる耐火物です。耐火レンガは現場向きでありまして、アーチ型、角胴型など用途に応じて耐火レンガを選択し、
また、レンガの硬さ、比重などによっても用途を選択します。我々の業界では主に、ボイラーの炉ですので、選択肢は
限られてきます。それでみアーチ型なら、内巻き用、外巻き用、外形率などさまざまな形状があるんですよ。
キャスターとは通称で、AGCセラミック株式会社さんの商品ですね。(勝手に使ってごめんなさい。)この場合は主に
工場向きです。硬化時間がほぼ丸1日ですし、壁塗りなど直角に施工するには不向きです。ですので、バーナータイル
など工場で作るときには、もってこいの商品ですね。しかも寿命が長いし経済的です。ボイラーの炉をキャスターで施工
する時もありますが、その方法は秘密です。このキャスターの練りも難しく、出来るだけ水分を少なく練り、よく叩くと巣と
呼ばれるものが少なく、キメ細かな耐火構造が得られます。水分が多いと、硬化中に蒸発せず、空洞が出来るんですな。
(あ~~あ、言っちゃった。)何でも経験して憶えていくモンです。あとはコツを憶えてね。
つづく
Date: 2008/05/13(火) No.173
もうしばらく
大変ご無沙汰です。
ワタクシごとですが、P.Cが壊れました。ホンマに動きません。明日、仕事が早く終わればP.C買いにいきますので、
更新ちょっと待ってください。
バックアップ作業が大変でして。。。
Date: 2008/06/01(日) No.179
三重県桑名市 釜入 Part6

つづき
AM12:30~
目が痛い。。。おかしい。。あっプラズマか?またもや目を焼く大失態。寝れへんのが、尚ツライ、、、。目が開けられない
ほどキツく、夜中目を閉じた状態で、かばんをまさぐりタオルを出して洗面所でお湯を出し、しぼり目に当てる
。しかし悲しいことにすぐタオルが冷たくなります。ううっ、、また目をつむりタオルを、、、。
AM7:00
泣きながら朝食をいただきました。
AM8:00
新しい釜を積んだ10t車が来ておりましたが、ワタクシ目が開きません。そこへ師匠が「昨ん日、目焼いて寝れへん
かったわ。見てくれこの目。」「あのね、僕も焼いて大変でしたわ。」「あほ。俺のほうが焼いたわ。」「いや、僕ですわ。」
大の大人のみっともないかわいそ自慢はさて置き、2トップの戦意喪失はイタイですが、10t車が来ておりますので
作業に掛かりましょう。プラズマはね、錆を飛ばすのに結構、電圧上げてたんですね~。今頃気づくな。言う話ですわ。
本題に戻りまして、新しい釜は一回り小さい釜ですので、チャッチャと降ろし、古い釜を積んで帰ってもらうため、
積み込み作業に3人の手を取られます。バラして搬出したために積み込むのもチャッとできません。
残りの3人で搬入です。湯タンク部を先に搬入し、チェーンブロックで吊っておきます。その後に釜部を搬入し、
吊り元の真下で、湯タンク部を降ろします。そのまま定位置に設置し、動かないように基礎アンカーを打設します。
本来なら、煙道とセットで設置するのですが、今回は2台ありますので、煙道は後回しです。
煙道の位置を正確に出さないと後で大変な目の合いますので、そのことを特に注意して定位置に据付します。(1cm
違えば、上下2cm変わりますので、特に注意です。)
写真1:湯タンクを吊り上げてます。
写真2:釜の搬入です。1回り小さいので、スムーズに搬入できました。
Date: 2008/05/10(土) No.171