釜屋日記 過去更新
   NO.191-200

中釜の入替 Part2

この1週間は出張ありの夜間作業ありのハードな1週間でして更新もわかっちゃいるけど
なかなかでした・・・。すんません。お盆に2日休んだきり休みがないような・・・。

つづき
溶接をするにあたって煙道の方は、外釜との溶接なんですが、簡単に外釜と煙道部を切り
離すと後で溶接するのが大変ですので、ギリギリ際をアセチレンガスで切断します。
この作業を適当にやると何故大変かと言うと、電気溶接の棒は2.6mm、3,2mm、4,0mmが
我々の扱う範囲なんですが、最高でも4,0mmの溶接棒ってことは、4.0mm以上の隙間を
溶接するのは至難の業です。第一、4,0mmの隙間に煙道を引き込むのは無理です。
じゃあ鉄板(フラットバー)を当てて、その鉄板の周りを溶接して止めます。この鉄板が
大きければ大きいほど溶接の範囲が広くなりますので、なるべく少ない範囲で切断、
溶接します。意味わかります?わからんでしょ?わかったら奇跡です。
この溶接をしなければ、漏るんです。外釜はタンクでしょ。中釜の煙道部の溶接ですから、
ここは外釜の鉄板と中釜の煙道部の外側の鉄板との溶接になるでしょ。縦の外釜の
鉄板に横の煙道部の鉄板が突き抜けているイメージです。余計に解からなくなりましたか?
では次回までイメージして下さい。次回はもっとややこしいです。

Date: 2008/08/31(日) No.205

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釜屋日記

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中釜の入替 Part4



写真を整理していると、よその銭湯さんの中釜の入替工事の写真が一部見つかりましたので載せて
おきましょう。この写真の中に企業秘密の画が存在します。あえて説明はしませんが、同業者さんでも
ちょっと難しいかも・・・。
写真:1で頭の中をよく整理して下さい。ただの釜の写真ですが、この状態から釜の仕組みを理解して
次に進みましょう。
まずはバーナーの取り外しと同時に煙道部と釜、掃除口と釜の切り離しを行います。掃除口は前回の
記述通り慎重に行うんですが、ここの銭湯さんは外釜がステンレスなんです。なんででしょう?
答えは簡単です。井水があまり良い井水ではないので、鉄がすぐに腐食するために、釜の寿命が
短いんですな。だから外釜はステンレスなんですよ。「じゃぁ、なんで中釜もステンレスにせぇへんにゃ?」
と思っているアナタ、アナタはまだまだ釜屋にはなれません。
中釜は直接、炎が当たるだけではなく、熱による伸縮はステンレスのほうが動きがデカイ。毎日、伸縮を
繰り返す釜にとって、この伸縮というのは致命的な結果を招きます。それだけではありません、鉄なら6mmの
鉄板で加工できますが(曲げたり、巻いたり。9mmの鉄板になると町屋の工場ではまず、無理でしょうな。
外注に出すことになるので製品原価が上がります。)ステンレスでは3mmが限界でしょう。強度的には
鉄の6mm≒ステンレスの3mmと言ったところでしょうかね。
そんなペラペラの3mmのステンレスので中釜は作れません。作ったとしても、一か月で釜が割れてくるでしょう。
昔、ある銭湯のおやっさんが、我々が「やめときなはれ。」と言う言葉を一切、聞かずにある鉄工所に銅板で
釜を作らせた強者がいらっしゃいました。それも溶接が出来ませんので、リベットで固定したり、トビノで
ロウ付けして作らせたそうです。当然ながらその釜は2週間も経たずに漏れまくりの割れまくりでした。
製作費用は鉄の釜の3倍近くかかったそうです。銭湯のおやっさん曰く、「熱伝導率は銅が一番やし、
早く釜が沸くから一回試しに作らせた。」”熱伝導が良いから”とそんなことは誰でも解っていることですし、
釜は上等なフライパンではございません。今では笑い話になっております。
話がそれましたが次回へつづく
Date: 2008/09/05(金) No.207

中釜の入替 Part5

    

つづき
バーナーを取り外すとこで話がズレたんでしたっけね?煙道と掃除口は外しましたよね?
煙道も完全に撤去したら後で作業が増えますので、天井部よりアンカーなどで吊り金具を設置し煙道を吊って
おきます。よっぽどススなどが溜まっていれば、綺麗に掃除しておきましょう。
次に中釜を切り離します。前部のゲージと呼ばれるトコ(写真:1のボルトがいっぱいついてるでしょ?そこです。)
のボルトを全て取ります。同時に後部の煙道口と掃除口との外釜の溶接部を切断します。しかしながら、
ココの銭湯さんは、しょっちゅう中釜の取替をしますので、掃除口はフランジ止めにしてあります。
これは説明しにくいんですが、釜の中でフランジ接続にしておくんですな。そうすると溶接部が1ヵ所ですみます。
(こんなん言うてエエんかな?師匠に怒られるかも・・・。)
まぁ、そこは置いといて、切り離します。
写真:2を見てみましょう。中釜を引き出している途中です。釜の煙管と呼ばれるパイプにはギッシリ錆が
巻いているのがわかりますか?あまり良くない状態ですな。ちなみに先ほどのゲージのボルトを外すとこが
わかりましたかね?(それともう一つ、このおっちゃんは広島のおっちゃんです。怖い顔でしょ。)
つづく
Date: 2008/09/06(土) No.208

中釜の入替 Part6
  
  
つづき
写真:1を見てみましょう。中釜の後部です。ここの最後が箱状になってるでしょ?ここが煙道口なんですな。
ナゾが解けましたか?
逆に言えばここまで出せないと中釜の入替はできません。そうですね~、最低でも釜の前はその釜が
8尺(2,400mm)とすれば、2,800mmぐらいはないとキツイですな。横に振るのがシンドイです。
とりあえず前まで引き出せないと話になりませんからね。
写真:2が煙道口と掃除口の横から見た写真です。ここらへんで大分、構造についてご理解できましたかね?
釜を抜けば、釜の中を洗いましょう。外釜がステンレスですので綺麗に洗えます。同時に今しか出来ないことも
しておきましょう。熱交換しているフレキの状態やゆるみの確認、釜のソケットの錆や汚れの除去ですな。
最近はね、釜の炉が丸胴なんですよ。バーナーで炊くとこは角胴ではなく丸胴です。前も書きましたが、
バーナーの回転は渦巻き状に飛びますので角胴ではなく丸胴なんです。角胴は木材などの燃料形態の
釜です。この丸胴はね、中釜の入替の時、少々手こずります。角胴なら、下にコロを入れてやれば、
すんなり転がりますが、丸胴はコロを入れても支えが必要でしょ。普通に考えてもコケますよね?
写真:1の後ろの下のほうに締め機(クサリが付いてるアレです。)で番木(角材)がくくってあるでしょ?
これで底を平らにしてコロで転がるようにしてあるんですね~。中釜が釜の中にいる間はコケませんが、
釜から出たらコケてひっくり返ります。コケたら大惨事ですわ。想像もしたくありません。
では次回につづく
Date: 2008/09/08(月) No.209

釜の入替 Part7


つづき
本日は中釜を入れる作業についてです。
基本的には出す作業の反対に作業すればいいんですが、前にも書きましたが、後部の煙道口、掃除口の
取り付け作業の大変さをお伝えしましょう。
中釜はね、煙道口が外釜を貫いて設置しますから、10cmほで長い?出てる?んですね。煙道口が外釜の
ギリギリまで来たら、小バールなどで、コジながら引き込むんですが、釜の中の小さなコロの位置により高さが
変わってきますので、慎重に転がしながら引き込みます。←ホント意味わからんでしょ?わかりやすく
書いたつもりなんですがね・・・。中釜を釜に入れる時、釜の底を滑らして入れることが出来ないでしょ?
重量的にもですが、底板の損傷もありますから。だから丸胴の下に小さなコロまたは、マシンローラー
(平たくて底にコロが付いてます。)で少しずつ入れ込みます。この時のコロの位置で中釜が天秤を食らった
りしますので要注意です。天秤とはその名の通り天秤でありまして、コロが支点になりましていわゆる
シーソー状態で、前に押してもガタン、後ろに戻してもガタンと進みません。(ニュアンスでご理解下さい。)
当然ながら人間は釜の中に入れませんので、釜の中で天秤くらったら恥です。それに最後天秤を食らうように
中釜を落とさなければコロが抜けませんので、はっきり言って神業です。経験を積んだ者だけが、
まぁ何と言うんですかね~、そのプロ中のプロっていうか、なんていうか、、、。(アホか。と言われそうなので
もう言いません。)
つづく

Date: 2008/09/09(火) No.210

中釜の入替 Part3

なんとヘンな天気でしょう?あっち雨でこっち晴れ。おかしな天気ですなぁ~。

つづき
前回の内容が理解できなければ今回も理解できません。←自信持って言います。
前回は煙道口の接続でしたね。今回は掃除口(防爆扉とも言う。)の溶接です。
煙道口は釜の前の扉を開けると後ろの景色が見えます。(煙道を接続すれば
当然見えませんよ。)掃除口も見えますが、工法が違うんです。煙道と掃除口同時に
開口部に差し込むことは至難の業であり、ほぼ不可能です。なんせ相手は鉄の塊です。
ヒョイっていう訳にはいきません。それに掃除口はかなり下のほうにあるため、
鉄板(フラットバー)を当てる位置が微妙なトコなんです。そこで四角い鉄の箱
(掃除口の寸法)を開口部から差し込み、炉にトン付け(ピッタリ付けること。)します。
炉の一番後ろの壁の外側ですな。←さっぱりわからんでしょ?
四角い鉄の箱は言うなれば煙道のようなモンでススを出す通路みたいなモンです。
トン付けしたとこをキッチリ溶接します。じゃないと漏れます。そして外釜と四角い鉄の
箱との隙間を鉄板(フラットバー)でふさぎ溶接します。(当然ココもちゃんとしないと
漏れます。)最後に、トン付けした炉の外側の鉄板をアセチレンガスで開口し、炉内と
掃除口はを貫通させて終了です。
同じ溶接なんですが、掃除口は手間がかかり大変なんですな。あまり理解できないと
思いますが、理解できない方は一度現場に来て見て下さい。この作業をする時間帯は
恐らく夕方前からになりますし、来ていただいた方には、もれなく軍手を贈呈し手伝って
いただきますのでそのつもりでお願いいたします。くれぐれも汚れてもいい服で
来てくださいね。
Date: 2008/09/02(火) No.206

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